苦渋の4年間を耐えて 41歳で派遣から正社員に 転職は運と縁とタイミング! |
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転職歴6回、派遣社員、マネジメント経験なし、そして41歳という年齢。こんな私ではやはり正社員への転職は不可能なのだろうか……。不安の日々を送っていた望月直子さん(仮名)だったが、ある日来た一通のスカウトメールで運命は劇的に好転していった。
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【前回までのあらすじ】
香港資本の企業で派遣社員として働いている望月直子さんだが、そもそも応募時の雇用条件は正社員だった。しかし、内定直後、香港の本社から「日本での業績が悪いため、正社員ではなく派遣社員なら採用する」といわれ、やむなく了承。そのまま4年が過ぎ去ったが、一向に正社員に昇格できる見通しは立たない。しかし、今、この職を辞して、無職になるわけにもいかない。在職中の望月さんにとって、転職活動のカギは【人材バンクネット】だけだった。
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望月さんは仕事の合間を見て、【人材バンクネット】にアクセス。変化があるたびにキャリアシートを更新していた。
「【人材バンクネット】で、1カ月に1回くらいのペースでキャリアシートを更新していました。例えば、新しい資格を取ったり、TOEICの成績がアップしたときなど、小さな事でもその都度更新するようにしていました。すると、人材バンクの目にも止まりやすいようで、更新するたびにスカウトメールが届くようになりました。ともかく来たものは必ずチェックして、できるだけ人材バンクに面談に行くようにしていました」
しかしなかなかいい結果は得られなかった。年齢が高くなれば高度な専門スキルやマネジメント経験が求められる。経理スタッフの経験しかない望月さんは人材バンクに行っても求人を紹介してもらえなかったり、数少ない求人に応募しても書類選考で落ちてしまう。その繰り返しだった。やはり正社員はムリなのか。このままずっと派遣社員を続けていかなければならないのか。どうしようもなく暗い気分になってしまうこともしばしばだった。
そんな不安な毎日を送っていた2006年10月、一通のスカウトメールが届いた。差出人は外資系企業の求人を多数抱える人材バンクのコンサルタントのT氏。転職活動を開始して2年半が過ぎようとしていたころのことだった。
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仕事のパートナーとしての〈相性〉は 会ってみないとわからない
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スカウトメールの内容は、「まずは会ってみたい」だった。もちろん断る理由はない。ただでさえ少ないスカウトメール、わずかな可能性でもつぶすわけにはいかない。すぐに返信してT氏と面談することになった。
望月さんはこれまでの経験で、コンサルタントとの相性(※1)が転職活動を大きく左右すると思っていた。そのため、常に新しいコンサルタントに会うときは緊張する。しかしT氏は「当たり」だと思った。
「Tさんは、慣れた感じでテキパキと仕事を進める感じでしたが、だからといって冷たい感じでもなく、私の話をきちんと聞いて応対してくれました。安心して任せられると思いましたね」
T氏が提示した求人案件は、外資系メーカーの経理職。マネジメント経験も特に必要ない。まさしく望月さんの条件にぴったりだった。もちろん、その場で応募を決めた。
ここからはまさにトントン拍子で事は進んだ。
書類を提出した翌日に早くもT氏から連絡があり、翌週、面接の日取りが決まった。面接も手際よくスムーズに進んだ。
面接官だった経理部のチーフに、在庫管理をしていて、数が合わなくて大変だったこと(※2)などを話すと、チーフの顔が急にほころんだ。
「そうそう、私もずいぶん泣かされましたねえ、とチーフも分かってくれて。Tさんから、この会社は人間関係を大切にする社風だから、チーフと相性が合えば内定を取れる可能性が高いと言われていました。実際、チーフの話を聞いて、先方が望んでいるのは、マネジメント経験といったものではなく、経理業務の経験が豊富で、よりよい関係で仕事ができるパートナーのような人ではないかと感じました。それなら、私でもいけるのではないかと、手応えのようなものを感じました」
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面接から約1週間後の10月下旬、T氏を通じて内定通知が届けられた。早速、来月から働いてほしいということだった。これでやっと正社員、という思いはさすがに心地よかった。4年もの長きにわたって背負ってきた重い荷物を下ろすことができたときの開放感。空気が一瞬軽くなるのを感じた。
その後、応募した会社で経理を担当していた女性が急に結婚により退職したことを知った(※3)。今回のスピード内定の背景には、そういう事情があったのだった。
「ちょうど、パズルのピースがひとつ外れた状態のところに、タイミングよく私の存在が当てはまったということですね。転職はそのぴったり当てはまるピースに自分がなれるかどうかも重要なポイントであり、そのために、私のように長い間待ち続けなければならない場合もあるでしょう。もちろん、努力も必要ですが、可能性が少ないからとあきらめるのではなく、いつかは理想的な求人案件に巡り会えるはずだという気持ちで、じっくりとチャンスを待つことも必要なのだなと思いました」
予想外のメリットもあった。年収が100万円以上もアップしたのだ。前の担当者の年収額をそのままスライドさせたものらしい。これも幸運だったというほかないが、逆に言えば、これまでの派遣社員の条件がいかに厳しかったかということでもある。
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「たまたま出会った求人でしたが、これほどまでにすべてがマッチしたことに自分でも驚くほかありません。求人が出るタイミングとTさんが【人材バンクネット】で私を見つけてくれるタイミングが少しでもズレていたら、私はいまだに前の会社で派遣社員として悶々とした日々を過ごしているでしょう。要するに、転職は運と縁とタイミングなのです。【人材バンクネット】のようなシステムがあり、軽微な負担で転職活動を続けられたのが、転職できた最大の理由だと思います」
転職活動開始から2年半、念願の正社員として転職できた望月さん。長らく不安の時を過ごしていたが、T氏からスカウトメールが来てからはわずか1カ月のスピード内定。しかし、彼女が満足度の高い転職ができたのは単なるラッキーではない。将来の不安を感じながらもあきらめず、随時キャリアシートを更新するなど、コツコツした努力が幸運を呼び寄せたのだ。
しかし転職成功はゴールではない。実はそこからが本当のスタートなのだ。
「経理の仕事にもパソコンがどんどん入ってきていますから、きちんと入力できれば、だれでもできるようになるでしょう。そんな時代になってもちゃんと仕事が続けられるよう個人のスキルをさらに伸ばすことを真剣に考えています(※4)。これまで【人材バンクネット】を見ながら、あれこれ研究していた時間は、これからは自分磨きに向けるつもりです。とにかく一生続けられる仕事にするには、これからが真剣勝負なのだと思ってがんばっています」
新天地で新しいキャリア目標を見つけた望月さんの瞳は、まぶしいばかりに輝いていた。
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「転職は自分だけの力でできるものではないのですね」とおっしゃる望月さんの言葉はなるほどと思いました。求人情報、コンサルタント、面接の担当者、職場の人たちと、さまざまな人や情報との出会いがあり、それがたまたまタイミングよく合致した場合、だれもが満足のいく結果になるというものなのでしょう。
長い間、探し続けていて、なかばあきらめかけていた望月さんの天職も、ちょうど絶妙なタイミングで出会うことができました。これが、例えば、今ではなく1年前だったら、このような転職はできなかったかもしれません。
しかし、それは、100%の偶然だったのではなく、そうなるように仕向ける力も働いていたのだとも思います。ひとつは望月さんの、あきらめずに探し続けた姿勢です。お話を聞きながら、望月さんは、現実を素直に受け入れた上で最善の工夫しようとする方なのだろうとお見受けしたのですが、その姿勢が、必要に応じて適切に対応する行動力になっているのだと思いました。焦ってもダメなときはダメ、でもあきらめもしない。トロ火でじっくり煮込んでいけば、いつかおいしい料理ができる。そんな気持ちがよかったのだと思います。
もう一つは、ネットにつながったPC1つあれば常に情報が入ってくる【人材バンクネット】の存在です。望月さんは、仕事を続けながら、常にネットにアクセスして情報を得ていました。労せずして必要な情報が入ってくるという環境は、一昔前では考えられませんでした。望月さんのような立場の人には、適切なパートナーとなったようです。
もし、「今のままでいいのだろうか……」と少しでも考えている人は、実際に行動するかどうかは別にしても、常に新しい情報を手に入れられるような態勢だけでも整えておくといいのではないでしょうか。
(ジャネットインターナショナル・有竹真)
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東京都在住の41歳。専門学校を卒業し、外資系の企業に入社。その後、海外留学や結婚などで、転職を重ねる。いずれも外資系の企業で、経理・総務を担当。2002年に入社した会社は、正社員採用の約束が派遣社員としての契約に変更されたが、4年ほど勤める。その間に転職活動を続けた結果、イタリア資本のメーカーの経理部門に正社員として採用が決まり、現在は意欲的に活躍している。
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コンサルタントとの相性(※1)
「コンサルタントの中には、私たち求職者の話をじっくり聞いて話を進められる人と、あまり説明もなく求人案件だけを次々に紹介する人がいるようです。それぞれに利点はあるかと思いますが、私は、じっくり話を聞いてもらって、それから判断してくださるTコンサルタントのような人に担当してもらえると、スムーズに内定まで進めると思います。コンサルタントとの相性は大きいので、仮にうまくいかないと思った場合は、すぐにほかの人材バンクの別のコンサルタントを見つけることが重要だと思います」
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在庫管理をしていて、数が合わないことがある(※2)
経理担当者が在庫の確認をした後で、営業のスタッフが在庫商品を持ち出したりすることで、最終報告とズレが出てしまうケース(前編参照)。よくあるトラブルで、面接官のチーフも同じような経験をしたことがあると話が盛り上がった。
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経理を担当していた女性が急に結婚により退職したことを知った(※3)
「その女性は結婚して遠くへ引っ越されるとかで、仕事の引き継ぎもそこそこに退職したようです。会社としてはその空いたポジションに緊急に誰かを就かせる必要があり、そこにたまたま私が紹介されたということです。経理業務には長い経験がありますから、引き継いでする仕事にも慣れています。バトンを渡されて、ぱっと走り出すことができたという印象でした」
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個人のスキルをさらに伸ばすことを真剣に考えています(※4) 望月さんは、最近、細かいニーズにも対応するようになってきた各種の経理関係のPCソフトの技術をマスターすることと、「今のところ、日常会話レベルとビジネスレベルの中間」という英語力を高めることを目標にしている。「できれば一生、身体が動かなくなるまで仕事を続けていきたいので、毎日勉強を続けることも必要だと感じています。職を失って、望まない雇用形態で仕事をせざるをえないのはもうこりごりですから」
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| 取材・文/有竹 真(ジャネットインターナショナル) |
カテゴリー » 転職する人々, 転職支援
投稿日 » 2007/02/28 水曜日 - 16:29:47 by 管理人